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こんにちは、みずほの小規模多機能です
昨年を振り返り、様々な利用者様、ご家族様との出会いがありました。
その中で、印象深かった利用者様と、そのご家族様のお話をこのブログで皆様にお伝え出来ればと思います。
少し長くなりますが、お付き合い下さいませ
現在、小規模多機能を利用されている方がいらっしゃいます。
ご本人様は認知症があり、小規模多機能で関わる前までは何もサービスを利用できず、自宅に籠りがちでした。
そのため、認知症はどんどん進んでいき、心配されたご家族様より利用のご相談がありました。
一度もサービスを利用したことがないと言うことで、まずは小規模多機能の「訪問」に週何回か入らせて頂き、ご本人様とコミュニケーションを取り関わらせて頂きました。
利用開始となってから数日経ったある日、その方の訪問より戻られた職員さんがこう話始めました。
「私、○○さんに、<今度、私達のところで運動会があるのですが、見に来られませんか?>と、お誘いしてみました。
見に来てくれると良いですよね」
と、ご本人様にお声かけして下さったとの事。
丁度その頃、小規模多機能では秋の運動会を予定しておりました。
ご家族様からも
「お母さんは自宅に籠ってばかりなので、少しでも人とお話出来る機会があれば・・・」
との希望もあり、この運動会をきっかけに小多機の「通い」の利用が出来るようになればと、
運動会の「招待状」をお作りし、ご本人様へお渡ししてみることにしました。
「○○さん、今後、私達のところで運動会があります。当日、ご自宅にお迎えに伺いますので、楽しみにしていてくださいね」
と、お声かけし招待状をお渡ししました。
運動会の当日の朝、ご家族様より電話が入りました。
「今朝、運動会があることをお母さんに伝えたのですが、すっかり忘れているようで、部屋に行って寝てしまいました。
どうしたらよいでしょうか・・・」
と困られているご家族様。
「先日にお渡しした招待状をお母様に見せて頂けますか?こちらからも、お迎えに伺います。」
とお伝えし、ご自宅へ訪問。
ご自宅に到着しますと、身支度を整えたご本人様が玄関先にいらっしゃいました。
ご家族様から
「招待状をお母さんに見せたところ、
‘あら、行かないとね‘と、出かける準備を始めたんです。外に出ることさえ嫌がっていたのに」
当日、ご本人様は運動会を楽しまれ、首からメダルを下げてご自宅に戻られました。
その日をきっかけに、ご本人様は小多機の「通い」を利用することが出来るようになり、
現在は、「宿泊」も何回か出来るようになりました。
訪問時、楽しい会話やコミュニケーションを取り、少しずつご本人様との関係作りをしてくださったこと、
「運動会」にお誘いしてくださったこと、
当日の運動会でもご本人様が楽しめるように、皆さんとの輪に入れるようにと、楽しい雰囲気作りをしてくださったこと、
様々な方の協力で「通い」の利用に繋げることが出来ました。
運動会当日、送迎車の窓越しで「行ってくるね」と、ご家族様へ手を振っていたご本人様の笑顔と、
ご本人様を見送るご家族様の笑顔は、今でも心に焼き付いています。
MST